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大人の歯の叢生(八重歯、でこぼこ、乱杭歯))の治療と治療費の目安
ここでは典型的なケースを取り上げて、予測される矯正治療方法、矯正治療期間、矯正治療費用の概略を説明します。患者様の症状に近い写真を探して参考にしてください。
想定している年齢層
年齢層:小学校高学年~成人
ここでは乳歯と永久歯の生え変わりが済んだ状態を想定しています。個人差はありますが概ね小学校の高学年で乳歯と永久歯の交換が終わります。
想定している口腔内写真
成人の叢生(歯のでこぼこ)の典型的な歯並びの矯正治療に関する基本的な考え方
成人の叢生の治療はその程度、治療目標によって抜歯をするか非抜歯で治療するかを考えます。中程度以上の叢生の場合、非抜歯で治療すると治療前よりも口元が突出する傾向がありますから、同じような症状であっても、欧米人のように鼻が高くてオトガイが発達している方の場合には非抜歯で治療することになると思いますし、元々口元が突出している場合には抜歯を選択したほうが良好な治療結果を得られるでしょう。
関連ページ
抜歯について
抜歯と口元の変化の関係について
成人の叢生(八重歯、凸凹)治療の目的
- 虫歯予防
でこぼこしている歯並びですと、きちんと歯磨きしたつもりでも、どうしても磨き残しがでてしまいます。しかも、歯が重なり合っているところが常に磨けない場所になりますからそこから虫歯ができてしまいますし、重なっているため気が付きにくく痛みを自覚するまで放置してしまうことも少なくありません。 - 歯周病に罹り難くする
磨き残しが多いということは、当然、歯周病の発生、進行にも関わってきます。近年は健康に対する意識が以前に比べて向上していますから、十数年前に比べれば虫歯で歯を失う人は少なくなりました。ところが歯周病というのは自覚症状が出現するまでに時間がかかりますし、口臭や歯のぐらつきといった症状を自覚したときには既に中程度以上に歯周病が進行してしまているのです。 - 口臭予防
歯肉炎、歯周病の予防は口臭予防にも役立ちます。 - 審美的改善
歯列矯正を希望される患者様の主訴の多くがいわゆる“見た目”の改善です。見て美しい歯並びは、同時に健康的な歯並びでもあるのです。 - 咀嚼効率の改善関連ページ:歯並びと虫歯・歯周病
成人の叢生治療に使用される代表的な矯正治療装置
- 唇側の矯正装置
- 舌側矯正装置(裏側の矯正装置)
- マウスピース型矯正装置「インビザライン」
- マウスピース型矯正装置「クリアアライナー」など
想定される矯正治療期間、通院頻度
- 矯正治療期間約1年~2年半、1ヶ月に一度の通院
想定される歯列矯正治療費(自費)
検査・診断料金 | 27,500円(税込) |
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矯正治療基本料金 | 660,000円(税込) |
治療毎の矯正処置料金 | 5,500円(税込) |
矯正治療費合計 | 約850,000円(税込) |
注・上記は唇側矯正を用いた場合を想定しています。舌側矯正の場合は総額で130万円前後が目安になります。また、軽度~中程度の叢生の場合、「クリアアライナー」や「インビザライン」という取り外しのできるマウスピースタイプの矯正装置で治療が可能です。
治療の目安
- 治療内容
- 矯正装置を通じて歯やアゴの骨に力をかけてゆっくりと動かし、歯並びと噛み合わせを治します。
- 治療期間・回数
- 矯正 1年半~2年前後・1回/2~3か月 保定 2年前後・1回/3~4ヶ月
- 一般的な治療費総額の目安(自費)
- 約870,000円(税込)
- リスク、副作用
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- 歯みがきが不完全なまま長時間マウスピースを装着すると虫歯や歯周病のリスクが高くなるので、念入りな歯みがきが必要になります。
- 初めてマウスピースを装着した時や取りかえた後は、疼痛や圧迫感などを感じることがあります。
- 小児や骨格性要因を含む症例には適さず、精密な歯の移動は原則として困難で満足な結果が得られない場合があります。
- 適切な装着時間を守らないと歯が動かず、治療期間も延長します。
- 歯を動かす際に、歯根吸収や歯肉退縮が起こることがあります。
- リテーナー(保定装置)を適切に使用しない場合は、後戻りすることがあります。
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