大人の受け口(下顎前突・反対咬合)の治療と治療費の目安|アクイユ矯正歯科クリニック(所沢市)|埼玉県新所沢駅の矯正歯科医院
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大人の受け口(下顎前突・反対咬合)の治療と治療費の目安

ここでは典型的なケースを取り上げて、予測される矯正治療方法、矯正治療期間、矯正治療費用の概略を説明します。患者様の症状に近い写真を探して参考にしてください。

想定している年齢層

年齢層:小学校高学年~成人
ここでは乳歯と永久歯の生え変わりが済んだ状態を想定しています。個人差はありますが概ね小学校の高学年で乳歯と永久歯の交換が終わります。

想定している口腔内写真

大人・成人の反対咬合・受け口・下顎前突

成人の受け口(反対咬合・下顎前突)の典型的な歯並びの矯正治療に関する基本的な考え方

子供の受け口の治療は骨格的な改善を重要な治療目標にしますが、成人の患者様の場合、骨格的な発育成長は既に終わっているか、あまり期待できないという状況ですから骨格的なアプローチではなく、歯の移動によって受け口を治療することになります。

症状によりますが、1・上の前歯を外に出す、2・下の前歯を中に入れる、このいずれか、あるいは1,2の組み合わせで受け口の矯正治療を行うことになります。

成人の受け口(下顎前突・反対咬合)治療の目的

  1. 受け口特有の口元の改善
    下の前歯が上の前歯の外側にありますから、上唇に比べて下唇が突出している傾向があります。骨格的な治療ではありませんから子供の受け口の治療ほどダイナミックな改善は望めませんが、それでもかなりの審美的変化が期待できます。
  2. 発音の改善
    受け口は前歯がきちんと咬み合っていませんから発音に問題を生じます。特にサ行・タ行を発音する際に息が漏れるため上手く発音できません。正常な咬み合わせの方はこの感覚が掴みにくいのですが、試しに奥歯にペットボトルの蓋を咬んだ状態で「あいうえお、かきくけこ、・・・・」と順に発音してみてください。あ行、か行は比較的発音しやすいのですが、さ行、た行になると急に発音しにくくなるはずです。受け口を治療することで、聞き手に優しい発音になります。
  3. 咀嚼効率の改善
    受け口ですと前歯で噛み切る効率が落ちます。人間が前歯で物を噛み切るときには下顎を動かして噛み切ります(上顎は動かすことができません)。正常な咬み合わせの方は下の図のように顎を動かします。これは人間の顎の関節の構造上、とても自然な動きです。

成人の叢生治療の目的

この場合、顎の動く方向と、効率的な咀嚼力の方向とが合致していますから咀嚼効率は最大限引き出されるのです。

ところが受け口の方は下の図のようになります。

成人の叢生治療の目的

下顎の動く方向と、効率的な咀嚼力を発揮できる方向が合致していません。このため、特に前歯の咀嚼効率が悪いのです。

少し理解しにくいかもしれませんから包丁とまな板にたとえてみましょう。上の図では包丁の役割は下顎の前歯の先端が担っています。上顎の前歯の裏側がまな板です。正常なかみ合わせならまな板(上の前歯の裏側)に包丁(下の前歯の先端)が直角(*注)に当たっています。しかも、小刻みに動かすことも可能です。ところが受け口の方は包丁の上(上の前歯の先端)でまな板(下の前歯の裏側)を動かしているようなものですし、直角にも当たっていません。

注:実際の口腔内では直角に咬みこむわけではありませんが、わかりやすく喩えるために直角と記載しました。

成人の受け口(反対咬合・下顎前突)治療に使用される代表的な矯正治療装置

想定される矯正治療期間、通院頻度

  • 矯正治療期間約1年~2年半、1ヶ月に一度の通院

想定される歯列矯正治療費(自費)

検査・診断料金 27,500円(税込)
矯正治療基本料金 660,000円(税込)
治療毎の矯正処置料金 5,500円(税込)
矯正治療費合計 約850,000円(税込)

注・上記は唇側矯正を用いた場合を想定しています。舌側矯正の場合は総額で130万円前後が目安になります。また、軽度~中程度の下顎前突の場合、「クリアアライナー」や「インビザライン」という取り外しのできるマウスピースタイプの矯正装置で治療が可能です。

治療の目安

治療内容
矯正装置を通じて歯やアゴの骨に力をかけてゆっくりと動かし、歯並びと噛み合わせを治します。
治療期間・回数
矯正 1年半~2年前後・1回/2~3か月 保定 2年前後・1回/3~4ヶ月
一般的な治療費総額の目安(自費)
約870,000円(税込)
リスク、副作用
  • 歯みがきが不完全なまま長時間マウスピースを装着すると虫歯や歯周病のリスクが高くなるので、念入りな歯みがきが必要になります。
  • 初めてマウスピースを装着した時や取りかえた後は、疼痛や圧迫感などを感じることがあります。
  • 小児や骨格性要因を含む症例には適さず、精密な歯の移動は原則として困難で満足な結果が得られない場合があります。
  • 適切な装着時間を守らないと歯が動かず、治療期間も延長します。
  • 歯を動かす際に、歯根吸収や歯肉退縮が起こることがあります。
  • リテーナー(保定装置)を適切に使用しない場合は、後戻りすることがあります。

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