下顎前突(反対咬合、受け口)の治療例3~空隙歯列との合併症~|アクイユ矯正歯科クリニック(所沢市)|埼玉県新所沢駅の矯正歯科医院
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下顎前突(反対咬合、受け口)の治療例3~空隙歯列との合併症~

下顎前突治療例3(唇側矯正装置、非抜歯)


初診時口腔内写真

下顎前突空隙歯列の合併症です。側貌において下顎の前突感が顕著であったことから外科手術(下顎枝矢状分割術)を併用した外科矯正を行うことも検討しましたが、全身麻酔下での手術を患者様が希望しなかったために矯正治療単独によるカモフラージュ治療を選択しました。
カモフラージュによる下顎前突の治療は骨格的な上下顎間関係の不調和を上下顎前歯の傾斜によって補正することで治療を行います(上顎前歯の唇側傾斜+下顎前歯の舌側傾斜)。骨格的な不調和が大きい場合には下顎の小臼歯を抜歯して下顎前歯を舌側傾斜させることでカモフラージュすることが多いのですが、本症例では骨格的な不調和が外科手術が検討される症状のなかでは軽度であったことと、下顎に下顎前歯を後退させるために十分な空隙が存在していたので非抜歯で治療を行うことにしました。
外科矯正を選択するメリットとして、顔貌の改善が矯正治療単独の場合よりも期待できること、健康保険が適用されることなどがありますが外科的侵襲の大きさなどから希望される患者様はそれほど多くは無いというのが実際のところです。


治療途中口腔内写真
(治療開始3ヵ月後)

治療途中です。ホワイトワイヤーを使用しています。ほんの数年前までは白いコーティングワイヤーを日本で販売していたのは1社、1製品だけだったのですが最近は4~5社から発売されています。当初発売されていたホワイトワイヤーは1か月もすると剥がれてしまうものでしたが、最近はほとんど剥がれなくなってきました。ただ、やはり金属に白い樹脂をコーティングを施しているというのは共通しているため今のところ全く剥がれないホワイトワイヤーはありません。


治療終了時口腔内写真
(治療開始18ヵ月後)

治療終了時です。治療期間は18ヵ月間でした。

治療の目安

主訴
受け口
診断名
下顎前突、空隙歯列
年齢
32歳 男性
治療に用いた主な装置
マルチブラケット装置
抜歯部位
非抜歯
治療期間
18ヵ月間 / 月に約1回の通院
治療費
約820,000円(税込)
リスクと副作用
  • 治療中は歯みがきしにくい箇所ができるため、虫歯や歯周病のリスクが高くなるので、念入りな歯みがきが必要になります。
  • 初めて矯正装置を装着した時や調整した後は、疼痛や圧迫感などを感じることがあります。
  • 歯並びを整え、咬み合わせを改善するために、やむを得ず健康な歯を抜くことがあります。
  • 歯を動かす際に、歯根吸収や歯肉退縮が起こることがあります。

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