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前歯の大きさについてのご質問
患者様からのご質問
大きすぎる前歯がコンプレックスです。歯並びも悪く矯正治療にも興味があるのですが、できれば最初に大きな前歯を治してから矯正治療をしたいと考えています。そこで、前歯を削り、小さな仮歯にしてから矯正治療を行いたいと考えているのですが可能でしょうか?
当院からのお返事
歯が大きいと感じていても、実際には歯並びの関係でそう感じていることも多いです。以下のページに症例を掲載しておりますのでご参照ください。
前歯が大きいのが気になるのですが、削ることはできますか?(矯正歯科Q&A31)
では歯が大きい問題をどのように解決するか、ですが以下の3通りの方法が考えられます
1・矯正治療で歯列を整えることで「相対的に」前歯の大きさを解消する。上記ページに掲載している方法です
2・1でも解決しない場合には矯正治療中に歯を少し削る。これはせいぜい1mm程度ですが、ほとんどの場合にはここまでの処置で解決すると思います
3・1、2、でも解決しない場合には「補綴処置」を選択します。補綴処置とはいわゆる「差し歯」のことで、「仮歯にする」というのはおそらくこの方法を前提とした処置であると思います(矯正治療終了後に最終的な補綴物を装着するものと思われます)。
以上をふまえ、仮歯にしてからワイヤー矯正することは可能ですが矯正治療をお考えであるならば補綴処置は最終手段としておいたほうが将来的な歯の寿命のことを考えるとベターな選択であると思います。もし、補綴処置を選択する場合には
1・矯正治療の最終段階で仮の補綴処置を行い(小さな仮歯を装着)
2・歯を小さくすることで生じた隙間を矯正治療で閉鎖
3・矯正治療終了後に最終的な補綴物を装着
という治療手順にしたほうが歯質の切削量も少なくて済みます。歯並びが悪い状態で補綴物の支台歯形成を行うと歯軸の判別が困難になり矯正治療にとってデメリットになることもありますし、矯正治療中に仮歯が脱落したりと、先に仮歯にするメリットは無いように思います。
実際には歯の絶対的な大きさが問題となることはあまりありません。例示します。下写真は上の前歯が大きく見えます。
術後です。どうでしょうか?歯の絶対値が大きいこともあるでしょうが、ほとんどは相対的な大きさによって大きいと感じているのです。
治療の目安
- 主訴
- 八重歯を治したい
- 診断名
- 叢生
- 年齢
- 17歳 女性
- 治療に用いた主な装置
- 唇側矯正装置
- 抜歯部位
- 上下顎第一小臼歯
- 治療期間
- :1年9か月 / 月に約1回の通院
- 治療費
- 84万
- リスクと副作用
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- 治療中は歯みがきしにくい箇所ができるため、虫歯や歯周病のリスクが高くなるので、念入りな歯みがきが必要になります。
- 初めて矯正装置を装着した時や調整した後は、疼痛や圧迫感などを感じることがあります。
- 歯並びを整え、咬み合わせを改善するために、やむを得ず健康な歯を抜くことがあります。
- 歯を動かす際に、歯根吸収や歯肉退縮が起こることがあります。
- リテーナー(保定装置)を適切に使用しない場合は、後戻りすることがあります。
*このページは実際に患者様からメールで頂いたご質問に対する当院のお返事を中心に記載しております。そのため、患者様からの質問内容については年齢、性別、文章の特徴等、Q&A形式で考えて問題ない範囲でデフォルメして記載しております。また、内容的にも理解が得られやすいよう適宜解説を追加・改変して記載しておりますので実際の遣り取りとはかなり異なることがございますのでご了承ください。