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傾斜移動と歯体移動
傾斜移動と歯体移動
矯正治療による歯の移動様式は大別すると傾斜移動と歯体移動(≒平行移動)に分類されます。
傾斜移動(ティッピング)
歯が移動する際に歯根部よりも歯冠部の動きが大きいこと。どちらかというと好ましくない移動様式であることの方が多いが、傾斜移動を狙って治療することも多々あり、どちらが良い悪いということはない。あくまでケースバイケース。
反意語は「歯体移動」。下の表の上段が傾斜移動で下段が歯体移動
傾斜移動
歯体移動
歯体移動
歯が移動する際に歯根部と歯冠部の移動量が同じであること。理論上は可能だとしても、現実的にはどのような装置を使っても完全な歯体移動することはなく、傾斜移動となる。ただ、臨床上問題となるのは厳密に歯体移動したか否かではなく傾斜移動の程度である。一般論としては固定式装置(唇側矯正装置や舌側矯正装置)に比較すると可撤式のマウスピース型矯正装置(インビザラインやクリアアライナー)はより傾斜移動しやすい。
挺出
歯が伸びる方向に歯が動くこと(上顎の歯なら下に向かって、下顎の歯なら上に向かって)。
対合歯がないなどの理由で自然挺出することもあれば、矯正力を加えて意図的に挺出させることもある。矯正治療で挺出という語彙を使用する場合には矯正治療の性質上、意図的に挺出方向に歯を動かすことを指すことが多い。反意語は「圧下」
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