HOME > 矯正装置の種類 > その他の矯正装置 > スプリングリテーナー(小さな凸凹も治せる保定装置)
スプリングリテーナー(小さな凸凹も治せる保定装置)
スプリングリテーナーの外観
スプリングリテーナーは上記の写真のように4前歯をレジン(プラスティック)で覆い、犬歯、あるいは第一小臼歯まで延長したワイヤーのクラスプで装置全体を歯列に保持します。
スプリングリテーナーの適応
スプリングリテーナーは主に2つの用途に用いられます。
1・保定装置として
違和感が小さいことなどから保定装置としても利用されますが、使用される場合には非抜歯症例が多いようです。
2・前歯部の矯正装置として
上の写真のケースもそうなのですが、矯正治療後、前歯に僅かな凸凹が生じてしまった場合にそれを治療する矯正装置として比較的よく用いられます。
その場合には上記写真のように模型上で歯を配列したうえでスプリングリテーナーを製作します。
スプリングリテーナーの作用機序(矯正装置として使用する場合)
矯正治療後に僅かな後戻りが生じた場合、再度ワイヤーの装置を装着せずに治療することが可能です。
その際の治療装置の一つにスプリングリテーナーがあります。
左図の点線で囲んだ部分のようなごく僅かな後戻りに対しては特に効果的です。
治療手順は最初に歯型をとり、石膏模型を作製して、石膏模型上で各々の歯を切り離し理想的な歯列に並べます。
模型上で前歯の配列を整えた模型を作製します(セットアップ模型といいます)。
スプリングリテーナーはこのセットアップ模型上で作製されます。
セットアップ模型上で作製されたスプリングリテーナーを口腔内で装着すると、左図の矢印のように矯正力が歯に加わります。
この力によってスプリングリテーナーは僅かな後戻りを修正することができるのです。
NEXT→床矯正装置(クローズスクリュー)