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口腔内写真撮影用の充電池(エネループプロ)
今回は当院の口腔内写真撮影用のストロボに使用している充電池を紹介します。
エネループはPanasonicの充電池です。
過去、充電池というものにあまりいいイメージを持っていませんでした。理由は充電器含めると初期コストが高い、過充電するとすぐに寿命が切れる、など。
結局は乾電池の方が面倒がないからいいかなと思っていました。
ところがエネループに関しては発売から時間が経つにもかかわらず良くなかったという話を聞いたことがありませんし、製造中止になることもありませんでした。
発売された直後はすぐに製造中止になると思っていたのです。それくらい充電池に対してのイメージが悪かったのです。もっともこれは私が小学生の頃、かれこれ40年前の充電池のイメージをずっと引きずっていたからです。携帯電話とかで充電池には散々お世話になっていながらも悪いイメージってなかなか払拭されないのですね。
それで、これは結構いいのかもと思って試しに買ってみることにしました。
矯正治療は比較的長期に渡るため、治療経過の写真を撮影することが多くあります。
先日パソコンの入れ替え時に確認したら開院から7年で約6万5千枚の写真を撮影していました。 これだけ撮影してもカメラ本体の充電池は買い替える必要がありませんが、ストロボの電池の消耗が案外と馬鹿になりません。単三の乾電池4本で駆動するストロボですが、アルカリ乾電池では1週間も持ちません。
カメラが2台あり、月に3千円程度の単三乾電池を購入していましたし、なにより購入時と姿形は全く変わらないのに捨てるという勿体なさが嫌いでした。なんか乾電池捨てるときってすごく資源の無駄遣いを感じてしまうのです。
AMAZONではエネループプロ1本が350円位、Panasonicアルカリ乾電池の最上位機種EVOLTAが80円くらいです。エネループプロを5回充電して使えば元は取れる計算です。当院の使用環境だと1か月で元が取れてしまいます。実際に使ってみての感想ですが、衝撃的ですらありました。
まず、ストロボの充電速度が速い。普通のアルカリ乾電池からEVOLTAに替えたときも速いな、と思いましたがそんなレベルではありませんでした。嘘でしょ?と思ったくらいに次々に撮影できました。また、次回充電をするまでの期間(充電切れまでの寿命)もEVOLTAが消耗してしまう時間より長かったです。
7年間、随分無駄に乾電池を買ってきたものだと思いました。カタログスペックによるとエネループプロは500回の繰り返し充電が可能だそうです。実際には300回位なんじゃないかと訝っていますが、それでも60倍の費用対コストです。スペック通りなら100倍です。充電に要する電気代を無視してはいますが。ちなみに通常のエネループは1500回繰り返し充電できるそうです。
ヘビーユーザーにはお勧めなエネループではありますが、自宅で家電製品に使用する程度なら乾電池のほうが良いと思います。あくまで私の話ですが、自宅で乾電池を使うのはリモコンや目覚まし時計、体重計くらいです。こういった利用状況の電池は2年くらいは持ちます。とすると元を取る5回転するのに10年もかかってしまいます。10年の間には乾電池がもっと安くなるかもしれませんし、充電池ももっと性能が良いのが出てくるかもしれません。そもそも電化製品全般に小型化が進むでしょうから単三とか単四電池の出番自体が無くなる可能性もあります。エネループそのものはとても良い商品だと思いますが一般家庭向けではないかもしれません。。
思えばエネループは数奇な運命をたどりながら命脈を保ったものです。
下が元祖SANYO製の「eneloop」 、真ん中が三洋電気がパナソニックに吸収合併されてeneloopのロゴが小さくなってしまったパナソニックの「eneloop」、上が製造元は同じとも噂されているAMAZONベーシックの充電式ニッケル水素電池。
パナソニック製をパナループ、AMAZONのをアマループというらしい。AMAZONの製造元は富士通だとか諸説あるようですが、eneloopは三洋電機がこの世に存在した唯一の痕跡といえるかもしれません。
追記
現在ではAMAZONでエネループプロが500円、EVOLTAが70円程度のようです。7回転しないと元が取れないので益々一般的な使用状況では乾電池が第一選択になると思います。
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