歯科用吸引機（口腔外）

フリーアームフォルテは株式会社東京技研の製品です。東京技研は歯科メーカーの中でも少し異色の存在です。直接診療に関わるというよりは歯を削る機械を動かすモーターだったり、本製品のように粉塵を吸入する機械だったり、どちらかというと歯科業界の“縁の下の力持ち”的な存在です。
口腔外バキューム（口腔外サクション）は歯科治療時に口腔外に飛散する切削粉などの有害な浮遊粉塵（肝炎ウイルスなどの病原性ウイルスも含む）を口元で空気と共に吸引することで院内感染を防止し患者様の健康を守るための装置です。

当院では診療毎にプロフィーメイトやクイックジェットといった歯面清掃用ハンドピースを用いて歯のクリーニングを行います。この際、清掃パウダーである炭酸カルシウム粉末が飛散するのですが、口腔内バキュームで吸引するとまるで煙が吸い込まれるかのようにグングン吸引されていて、見ていて気持ちいいくらいです。

3つのタイプがあって、床に配管を通して床から本体を立ち上げるもの、天井に配管を通して天井から吊り下げるもの、配管を用いない移動式の掃除機のようなもの、の３タイプです。
このうち掃除機タイプのものはフィルターを通して室内に排気しているだけなので臭いまでは除去できません。口腔外バキュームは歯科外来診療環境体制（要件を満たせば初診料や再診料を加算して請求できる）を満たす条件の一つだったため、多くの歯科医院が移動式の口腔外バキュームを導入しましたが、使っているのをほとんど見たことがありません。考えてみれば複数の診療台を1台の口腔外バキュームで切り盛りするのは困難なのは明らかです。大型なので移動が大変ですし、最初から移動式の口腔外バキュームを使用する医院設計になっていないので全ての診療台に横付けするスペースがあるわけでもありませんから。

床から立ち上げるタイプは性能的には天吊り型と変わりませんが場所をとって邪魔なのが欠点です。それで性能的にも問題なく、かつ場所をとらない天井から吊り下げるタイプにしました。

排気を屋外にするのが空気清浄には最も効果的なので当院では吸引機械部分を屋外に配置し、吸入した室内の空気が再び室内に循環しないようにしています。

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