HOME > 医院案内 > 取扱い医薬品 > 外科処置後のうがい薬(ネオステリングリーン)
外科処置後のうがい薬(ネオステリングリーン)
ネオステリングリーンうがい液0.2%は日本歯科薬品株式会社の製品です。ベンゼトニウム塩化物を主成分とし殺菌作用を有するうがい薬です。歯科で処方されるうがい薬としてはポピュラーな部類といえるでしょう。他にイソジンやアズノール等もよく処方されます。
これらのうがい薬は、「感染予防」を目的とするものか「消炎鎮痛」を目的とするかによって使い分けられます。 ネオステリングリーン、イソジンは殺菌作用を有するのに対してアズノールは抗炎症作用はありますが殺菌作用はありません。このため外科手術後の感染予防が目的の場合には殺菌作用を有するネオステリングリーンやイソジンを処方し、口内炎など既に炎症が生じていて、その症状に対する消炎作用を期待する場合にはアズノールを処方することになります。
歯科では抜歯など、小規模とはいえ外科的処置を行うことが多いのでネオステリングリーン、イソジンを処方されることが多く、内科や耳鼻咽喉科は風邪をひいて細菌やウイルス感染により喉に炎症が起こっているという状況下でうがい薬を処方することが多いのでアズノールを処方されることが多くなります。
当院では主に歯科矯正用アンカースクリュー植立手術後の感染予防にネオステリングリーンを処方しています。また、炭酸ガスレーザーによる歯肉弁の切除などの際にも処方します。
イソジンよりも味が良く、爽快感もあります。また、イソジンよりもシミになる等の汚れる心配が少ないのも良いところです。ただ、ネオステリングリーンの主成分であるベンゼトニウム塩化物は細菌にのみ作用するのに対してイソジン(ポピドンヨード)はウイルスまで作用するので風邪の予防目的でうがい薬を使用するならばイソジンの方が適しています。
有効成分 | 殺菌作用 | 抗ウイルス作用 | 抗炎症作用 | |
ネオステリングリーン | ベンゼトニウム塩化物 | ○ | × | × |
イソジン | ポビドンヨード | ○ | ○ | × |
アズノール | アズレンスルホン酸ナトリウム水和物 | × | × | ○ |
用法
抜歯創の感染予防:本液を10~20倍に薄めた液で1日数回うがいにより消毒します。 矯正用インプラント植立後に使用する場合には口腔内の食物残渣も洗い流すつもりで少し強めにうがいしてください。食物残渣を除去することは細菌の増殖を抑制することにつながります。 抜歯後に使用する場合にはあまり強くうがいすると抜歯窩の血餅(血の塊。これが次第に歯肉に置き換わっていきます)の形成が阻害されるので軽めにうがいをしてください。
副作用
過敏症状(発熱、かゆみ)、刺激感など