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キシリトール入りガムは虫歯にならない?
キシリトール入りガムは虫歯にならない?
もう何年も前からですが、キシリトール入りのお菓子が増えました。キシリトールは砂糖の代わりの甘味料として使われます。
なぜキシリトールが虫歯の原因にならないかというと、簡単に言えば虫歯菌が栄養源として利用できないからです。人間にとっては甘く美味しいものでも虫歯菌にとっては苦くてとっても不味いものなのです(虫歯菌の気持ちはわかりませんが)。
ですから、キシリトール自体は虫歯を引き起こしません。けれど、たとえばおやつにキシリトールガムとキャラメルを食べたらどうでしょうか?キシリトールガム自体は虫歯の原因になりませんが、キャラメルに含まれる砂糖は虫歯の原因になります。そのため、キシリトールガムとキャラメルを同時に食べた場合には、虫歯になるリスクはキャラメルだけ食べた場合とほとんど同じことです(キシリトールの虫歯抑制効果についてはいろいろな意見がありますが、宣伝されているような絶大な効果があるわけではありません。つまり、虫歯の原因にはならないけれど、虫歯の発生を抑制する効果をあまり過信しすぎないほうがよいでしょう)。
キシリトール入りのお菓子を食べるなら、まずはそのお菓子自体に砂糖や水飴(還元水飴は低ウ蝕性ですが)が使われていないことを確認して、なおかつ、それ以外のお菓子を食べないことが大切です。
ところで私の母が昔はサッカリンという代用甘味料があったというので早速調べてみたところ、なんと!砂糖の500倍の甘味度があるそうです。さぞかし甘くて美味しかったろうね~と聞いてみたのですが、どうやらそうではないみたいです。「変な味がした」といってました。う~ん・・・やはり・・・甘味度だけでは比較できないものを人間の味覚は感じるようです。
キシリトール(砂糖と同等の甘味度)にしても、以前、キシリトールだけを甘味料に使用したチョコレートを食べたことがあるのですが・・・・「確かに甘いけど、冷たくて不味い」と感じた記憶があります。また、子供の頃の話ですが“パルスイート(商品名:原料はアスパルテーム、砂糖の200倍の甘味度)”というスティックシュガーのようなものを少し舐めてみたことがあるのですが、このときも「甘いといわれれば甘いけど、それ以前にまずい」という感想でした。やはり砂糖には甘味度でははかることのできない美味しさがあるのですね。